当店4Fのカフェ&コミュニティースペースSHISEIDO THE TABLESでは、季節ごとに本とグッズのセレクトをしています。
6月16日(木)~9月13日(火)は、資生堂150周年スペシャルイベント「A BEAUTIFUL JOURNEY」SEASON3に合わせ、「赤」「唐草」「資生堂」「日本文化」にちなんだ書籍が並びます。
今日はその中から、おすすめの一冊をご紹介します。
「朱泥抄」篠田 桃紅(著)
2021年3月、107歳で鬼籍に入った孤高の女性美術家・篠田桃紅。処女作『墨いろ』と並ぶ名作といわれた初期随筆『朱泥抄』を新装復刊。
処女作『墨いろ』が第27回日本エッセイスト・クラブ賞を受賞した1979年に発刊された作品で、随筆の分野でも現代の清少納言といわれた著者・篠田桃紅の瑞々しい感性にあふれています。
5歳の時に父の手ほどきで初めて墨と筆に触れてから、ほぼ独学で書を極め、やがて美術の世界へ。1956年に単身渡米し、ニューヨークを拠点にボストン、シカゴ、パリ、シンシナティ他で個展を開催した先進性は現代女性にも鮮烈で、随筆にあらわれる感性も古びることがありません。
本書では文字の偏にことよせて日々の思いを綴っていて、ニューヨークに遊びに来た従兄弟や友人との交流やホームパーティの様子、着物や食への思いなど、そのセンスに富んだ暮らしにも心がわきたちます。著者の手による初期随筆の中でも珠玉の作品です。
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「朱泥抄」篠田 桃紅(著) 1,353円(税込)
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